イモムシごーろごろ(キャタピラー)

寺島しのぶがベネチアで賞を獲って話題の映画。ポスターには「これが戦争だ」。年齢層はかなり高めだが、普段そんなに客が多くない単館劇場はほぼ満員。

さて、どれが戦争なんだ。。。戦争で四肢を失った兵隊の悲しさか、敵国の娘をレイプしたために四肢を失っただけなのに英雄扱いされるその彼のつらさか、それともイモムシとなり英雄となった兵隊の妻のつらさか、次々と戦犯を処刑するアメリカ人の無機質な目線か、それとも戦争中ではあり得ないだろうほど太った知恵遅れの言動に何かあるのか。チラシの誰かの言葉に「これは若松監督なりの反戦映画」とあったので、どこがそうなのか考えながら見てたけど、その全てであるようで、どれでもないように見えた。

時折、移される昭和天皇の写真も、意図がよく分からなかった。図らずも軍神となった一平卒に、国家軍神とされてしまった昭和天皇の哀しさを投影させたなら面白いけど、反対の目線のように見える。全編そんな感じで、どっちに立っているのか僕にはよく分からなかった。彼の他の作品を知らないのでその辺は分からないけど、そんな感じが「彼なり」なのか。

最後のメッセージと歌だけみると確かに反戦映画みたいなんけど、本編の内容とはちぐはぐな感じで、僕には何だか唐突すぎて、嘘っぽくも見えた。全編通して一貫しているのは不必要なまでの寺島しのぶの裸体とセックス描写。この立ち居地だけは揺るぎない感じ。戦争をネタにしてイモムシプレイを描きたかっただけ、なんて見方をすると妙に腹に収まるんだよね。。

しかし、女優は脱げば評価される、いや脱がなきゃ評価されないっていう世界的な流れは、なんか女性差別じゃないかなあ。。

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